股関節疾患の治療 up-to-date
外傷の治療 最小侵襲セメント人工骨頭置換術の検討
水野 直樹
1
,
渡邉 健太郎
,
服部 順和
,
矢島 弘毅
,
熊谷 寛明
,
山賀 篤
1名古屋掖済会病院 整形外科
キーワード:
大腿骨頸部骨折
,
大腿骨頭壊死
,
最小侵襲手術
,
後向き研究
,
治療成績
,
股関節置換術
,
手術時間
,
皮膚切開
Keyword:
Femoral Neck Fractures
,
Femur Head Necrosis
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Operative Time
pp.221-225
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197594
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最小侵襲(MIS)セメント人工骨頭置換術について検討した。対象は2005年11月~2008年8月までに著者らが行ったセメント人工骨頭置換術107例で、2007年2月までの骨頭へのアプローチで短外旋筋群と関節包を分けて切開した前期群51例(男性1例、女性50例、平均78.5歳)と、同年3月以降の皮切長や手術時間短縮を目的に短外旋筋群と関節包を一塊に切開した後期群56例(男性9例、女性47例、平均79.5歳)に分けて比較した。その結果、前期群と後期群の平均手術時間は57.5分、52.3分と有意差が認められた。ステム設置位置は両群とも87%で中間位、セメント充填度は88%、95%と良好であった。平均皮切長は10.4cm、9.2cmと有意差がみられたが、平均脚長差は5.5mm、5.9mm、平均出血量は114.3ml、133.6mlと有意差はなかった。尚、両群とも術中の大腿骨骨折、術後の感染、脱臼、肺塞栓は認められなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010