股関節疾患の治療 up-to-date
腫瘍性疾患の治療 股関節周囲の類骨骨腫に対するCTガイド下ラジオ波焼灼術
原 紘一
1
,
加来 信広
,
原 克利
,
津村 弘
1大分大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節
,
MRI
,
焼灼法
,
X線CT
,
免疫組織化学
,
類骨骨腫
,
ラジオ波焼灼術
Keyword:
Cautery
,
Hip Joint
,
Immunohistochemistry
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoma, Osteoid
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.185-190
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197591
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症例1(14歳男性)。右股関節痛で近医に股関節炎として保存的治療を受けるも軽快せず、MRIで異常を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。受診時、X線では大腿骨頸部内側に皮質骨の肥厚がみられ、CTでは同部骨皮質内に3mm大の骨透亮像と周囲骨皮質の肥厚、またMRIでは同部骨皮質内にT1強調で筋肉と等輝度、T2強調で高輝度の病変が認められた。類骨骨腫の診断で全身麻酔下にラジオ波焼灼術(RFA)を行なった結果、以後、手術から54ヵ月経過で再発は認められていない。症例2(31歳男性)。右股関節痛で近医に骨挫傷として保存的治療を受けるも軽快せず、MRIで異常を指摘され、著者らの施設へ紹介となった。受診時、X線では股関節の関節裂隙の狭小化と臼蓋に骨嚢胞様の透亮像がみられた。更にCTでは股関節面に連続する境界明瞭な7×8mm大の骨透亮像と内部に淡い石灰化、およびMRIで臼蓋にT1強調で筋肉と等輝度、T2強調で高輝度の病変を認め、類骨骨腫と診断された。局所麻酔下にRFAが行なわれた結果、術後15ヵ月経過で再発は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010