臨床室
診断に難渋した大腿骨頸部類骨骨腫の1例
大村 佳之
1
,
野上 重治
,
安田 剛敏
,
堀 岳史
,
鈴木 賀代
,
金森 昌彦
1富山大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
大腿骨頸
,
大腿骨腫瘍
,
X線CT
,
免疫組織化学
,
類骨骨腫
Keyword:
Femoral Neoplasms
,
Femur Neck
,
Immunohistochemistry
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoma, Osteoid
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.336-338
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2013197295
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29歳男。右大腿前面痛を主訴とした。約1年半前より誘因なく主訴が出現し、受診時には右鼠径部から大腿前面の疼痛を自覚していたが、夜間痛と消炎鎮痛剤による効果は乏しく、また右股関節単純X線像のみでは異常を指摘できなかったため、診断に難渋した。しかし、CT、MRI、骨シンチグラムの所見より類骨骨腫を疑い病変切除術を行ったところ、骨表面にnidus(8×10mm)を疑う所見があり、腫瘍の病理組織像では骨芽細胞の増殖、血管新生の著しい結合織に不整な骨梁構造を認め、類骨骨腫と診断した。術後は股関節痛が消失し、5年経過時点で再発はない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013