関節周辺骨折 最近の診断・治療
手関節、手根骨、指関節 舟状骨骨折に対するAcutrack Screwの治療成績
山崎 哲也
1
,
柏崎 裕一
1横浜南共済病院 スポーツ整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨折
,
内固定法
,
骨ねじ
,
手関節
,
手根骨
,
手首外傷
,
治療成績
,
舟状骨(手)
Keyword:
Carpal Bones
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Wrist Injuries
,
Wrist Joint
,
Treatment Outcome
,
Scaphoid Bone
,
Fractures, Bone
pp.80-84
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044641
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舟状骨骨折に対しAcutrack Screwを用いて固定術を施行した41例41手(男36例・女5例・平均24.5歳)の成績を報告した。受傷後6週以内の新鮮例は13例で、骨折型はHerbert分類A2が4例、B1が2例、B2が7例であった。遷延治癒および偽関節例は28例で、近位部3例、中央部25例、dorsal intercalated segment instability変形の指標であるX線側面像でのradiolunate(RL)角は平均-10.8°であった。術後経過観察期間6~80ヵ月で、新鮮例は全例経皮的固定術が可能で、13例中12例に骨癒合を認めた。偽関節となった1例はB2型で、スクリューが不適切な位置に挿入されており再手術を行った。遷延治癒・偽関節例には骨移植を併用し、24例は楔・台形状の腸骨を、他の4例は海綿骨のみを移植した。26例に骨癒合を認め、Cooneyの手関節機能評価ではexcellentおよびgoodが全体の85.8%であった。平均RL角は術後早期-5.9°、最終観察時-2.6°と改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009