発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004231722
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19歳男(学生サッカーリーグ1部選手).試合中に左手掌をついて転倒した.受傷5日後の初診時左手関節の腫脹,有頭部背側に圧痛を認め,ROMは背屈60°,掌屈55°と制限されていた.X線では明らかな骨折所見は認めなかったが,MRI水平断像では有頭骨に縦軸方向にT1低,T2高信号の輝度変化,矢状断像では有頭骨の舟状骨-月状骨間にT2高信号の輝度変化を認めたため,有頭骨単独骨折と診断した.本骨折は保存療法では骨融合が得られにくく,また本人の希望もあり,Double Threaded screw Japan(DTJスクリュー)を用いて観血的骨融合術を施行した.術直後はサムスパイカキャスト固定,1週間後よりソフトキャスト固定に変更し,サッカーへの復帰を許可した.術後3週で外固定を除去した.術後4ヵ月疼痛なく,X線では良好な骨融合を認め,ROMは背屈65°,掌側70°と改善している
©Nankodo Co., Ltd., 2004