発行日 2004年4月25日
Published Date 2004/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2004208721
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手術を施行した胸椎黄色靱帯骨化症(OLF)38例を対象に,神経学的症候及び初診時診断,確定診断までの期間等を調査し,診断が遅くなる原因について検討した.下肢症状が主体であることから安易に腰椎疾患として誤診されている場合が多くあり,特に胸腰移行部に病変を有する場合には医療機関受診から確定診断に至るまでに長期間を要する傾向がみられた.これは,脊髄円錐部下端高位の個人差,円錐部特有の複雑な解剖学的特徴,他の脊椎病変や糖尿病の合併などに起因していると考えられた.各髄節のおよその存在高位は,L4髄節は円錐部下端から1.3~2椎体頭側,L5髄節は1.1~1.3椎体頭側,S1髄節は1椎体以内に存在することが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2004