発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250314
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多発性外骨腫前腕発生7例7肢(男2例,女5例,平均9.5歳).手術は,尺骨の外骨腫を切除した後,橈側の楔状骨切りを行い内固定した.尺骨には創外固定器を設置して仮骨延長を行い,5mm前後の過延長を目標とした.術前,尺骨は橈骨に対して10~15mm短縮し,橈骨のbowingは18~30°と健側に比較して8°増加していた.橈骨遠位の関節面の傾斜(RAA)は30~49°で10°増加,手根骨の尺側偏位度(CS)は29~100%で9%減少であった.術後1.1~11.0年で,RAAは健側と同等まで改善し,尺骨は1.6~4.1cmの延長で最終的に橈骨とほぼ等長となった.CSは術前後で大きな変化はなく,橈骨の矯正角度は11~25°であった.創外固定器装着期間は127日で,短縮1cm当たり47日であった.延長操作期間は短縮1cm当たり15日であった.橈骨長と尺骨長の差の経時的変化をみると,骨端線が閉じた症例では尺骨の相対的短縮は再発しなかったが,閉じていない症例では5mmの過延長はおよそ2年で相殺された
©Nankodo Co., Ltd., 2003