発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002205466
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橈骨遠位端骨折に対する掌側骨皮質整復後の経皮的鋼線刺入固定術について報告した.対象は,掌側の背側転位整復で本法を行った6例(全員女性,平均年齢60.8歳)であった.機能評価ではexcellentが4例,goodが2例であった.手術方法は,背側から血腫内に,掌側から橈骨動脈の橈側あるいは橈側手根屈筋腱の橈側に局所麻酔を行い,同部を注射針で切開し先端が鈍なK-wireを刺入し骨折内に進めた.助手に手指を牽引してもらいながら,K-wireをてこのように動かし,遠位骨片を持ち上げつつ背側から母指で掌側に押して掌側骨皮質を整復し,背側からintrafocal pinning(IFP)を行い,掌側のK-wireを抜去した.本法は,局所麻酔で,先端が鈍のK-wire使用により神経や腱,血管の損傷の可能性が極めて低く,安全,簡便な方法と考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002