発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250287
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腹壁外デスモイド腫瘍12例(男5例,女7例,平均37歳).経過観察後切除3例,切除困難4例,切除による機能障害予想で経過観察4例,小腫瘍で経過観察1例であった.発生部位は上肢3例,下肢5例,後頸部,肩甲部,背部,臀部が各1例であった.経過観察6ヵ月~9年2ヵ月で,腫瘍増大3例,不変7例,縮小2例であった.MRI所見で,margin definitionは不変・縮小例ではnodular typeが,増大例ではinfiltrative typeが多かった.T1強調像では殆どが筋肉とisoで経時的な変化はなかった.T2強調像では縮小2例と不変の4例でhighからlowへ変化し,lowの範囲は縮小2例と不変の3例では辺縁から,不変の1例では中心付近から増加していた.増大例はlowの部分はなかった.病理組織所見との対比では,T2 highの部分は膠原線維の増生は比較的疎で,紡錘形細胞束は交錯していた.又,粘液腫状の間質がみられた.lowの部分は膠原線維の密な増生を認め,細胞密度は非常に低かった
©Nankodo Co., Ltd., 2003