発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002203509
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Ankle block麻酔法で行う足,足関節部骨折の手術を経験した.35例36足(男性25例26足,女性10例10足・平均年齢41.4歳)を対象とした.麻酔する神経は脛骨神経,浅腓骨神経,深腓骨神経,腓腹神経および伏在神経であった.7例7足で少量のキシロカインを追加したが,腰椎麻酔や全身麻酔に移行したのは1例1足であった.概して手術時は満足な除痛が得られ,術後も約5時間の除痛が得られた.駆血帯による疼痛で解除した例はなく,帰室後より飲水や摂食が可能で患者の満足度も高かった.麻酔薬によるショックや神経損傷例はなかったが,2例2足で術後5日間痺れを訴えていた.Ankle blockでの手術による弊害はなかったが,足関節部の手術で局所麻酔を約30%で使用し,駆血がやや不十分になること,下腿の筋の弛緩がなく稀に整復を困難にする可能性があったが,足,足関節部骨折の麻酔方法として有用であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2002