発行日 2002年4月25日
Published Date 2002/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002194295
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2方向CT撮影による距骨下部骨折の診断について報告した.対象は,2方向CT撮影を行った13例13足(男性10例,女性3例)であった.撮影は,足関節外旋ストレス撮影台に両足関節をストレスを加えず中間位で固定し水平面方向を,次ぎに膝関節60°屈曲位,足関節最大底屈位で固定し前額面方向を撮影する.また,距骨下部骨折をCT所見で8型に分類した.転位の小さい症例はギプス固定,転位の大きい症例は観血的整復術を行った.足関節機能の総合評価はtype 3(距骨後突起骨折)では成績が良いが,他のtypeでは骨片が大きく,粉砕の強い症例ほど評価が下がる傾向にあった.単純X線像で骨折が診断できたのは12例(92.3%)であったが,骨折の程度の判別が困難であった.2方向CTでは100%の診断率であり,骨折部位や程度の詳細が判明し,治療方針の決定に有用であった
©Nankodo Co., Ltd., 2002