発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012139705
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1:35歳女。バスケットボールでジャンプ着地時に右足部を内反し受傷した。X線で内方型距骨下関節脱臼を認め、足部牽引を行ったが距骨が回転し整復困難で、距骨頭部に鋼線を刺入して距骨の回転を制御しながら牽引・背屈して整復した。整復後、距踵関節に不安定性を認め、距舟関節と距踵関節に経皮的鋼線固定を行った。術後合併症はなく、4週目に鋼線を抜去した。9ヵ月後のX線で関節症所見は認めず、足関節可動域(ROM)は背屈10°、底屈65°で、疼痛なくバスケットボールを再開している。症例2:39歳男。2mの高さより転落し、両足関節の腫脹・疼痛が認められた。X線で内方型距骨下関節脱臼と対側下肢に腓骨遠位端骨折を、CTでは踵骨前方突起骨折および踵骨後方に小骨片が認められた。足部を徒手牽引することで脱臼は整復され、症例1と同様に経皮的鋼線固定を追加した。術後4週目に鋼線を抜去し、11ヵ月時で足関節ROM制限や関節症所見は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011