発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002106267
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人工関節置換術104例135関節(男9例,女95例,平均65.9歳).抗凝固療法を行わなかった8例では4例に深部静脈血栓症(DVT)が発生し,小児用バファリンを投与した9例は7例に発生した.一方ワーファリンとパナルジン併用を行った87例のうち,トロンボテスト10~30%のコントロール良好群では79例中11例にDVTが発生したのみであったが,コントロール不良群では8例中5例に発生した.DVTに伴う合併症は人工股関節全置換術例において致死的肺塞栓症を1例,人工膝関節全置換術例では関節拘縮を1例,患肢の腫脹・浮腫を22例,持続する発熱を25例,術後1週間以上CRP高値を20例に認めた.抗凝固療法に伴う合併症は,膝関節内血腫3例,臀部の皮下血腫1例,高血圧脳症に伴う軽微な脳内出血1例で,重篤なものはなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2001