発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2002102080
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寛骨臼回転骨切り術(RAO)42例(男3例,女39例,平均39.4歳),人工股関節全置換術(THA)57例(男10例,女47例,平均63.3歳),人工膝関節全置換術(TKA)41例(男3例,女38例,平均67.8歳)に,抗凝固療法(A群),下肢ポンプ療法(B群),これらの併用(C群)を行った.凝固系分子マーカーprothrombin fragment 1+2は,各手術とも術当日のA群はB群より有意に低く,TKAを除き全経過でA群はB群より低く推移し,C群はより低い傾向であった.静脈造影で血栓症を疑う陽性所見は,RAOがA群15例中1例,B群12例中1例,C群15例中1例,THAはA群22例中1例,B群16例中1例,C群19例中1例,TKAはA群14例中2例,B群13例中1例,C群14例中1例であった.肺血流シンチグラフィーでの陽性所見は,RAOがA群1例,B群1例,C群1例,THAはA群2例,B群1例,C群1例,TKAはA群1例,B群2例,C群2例で,臨床症状を伴ったものは6例であった.各群とも予防療法の効果は良好で,有意差はなかった
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