認知症1,000万人時代を目前に控えて-最新の診断,マネジメント,そして分子標的治療へ 認知症診療の最前線
若年性認知症の現状
中西 亜紀
1
1大阪市立弘済院附属病院 認知症疾患医療センター
キーワード:
認知症
,
社会的支援
,
紹介と相談
,
年齢因子
,
障害者福祉
,
障害者総合支援法
Keyword:
Age Factors
,
Dementia
,
Social Support
,
Referral and Consultation
pp.203-208
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017338851
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若年性認知症とは,医学的には65歳未満で発症した認知症を表すが,制度利用上は利用時点で65歳未満の認知症を指している.発症年齢が若いとまさかという思いが生じること,高齢者と比較してAlzheimer型認知症が少なく背景となる疾患が異なるなど,本人,家族も病気を受け入れがたい.就労や育児を担う配偶者や高齢の両親,ときには未成年の子供が介護者となりうるため負担が大きい.介護保険は,40歳未満ならびに,40~64歳では特定疾患に該当しないと利用できない.利用できても高齢者のためのサービスにはなじめないことが多い.居場所,生きがい,経済的課題など高齢期とは異なる幅広い種々の生活課題が生じうる.
©Nankodo Co., Ltd., 2017