特集 認知症を取り巻く現状:バイオマーカー、根本治療薬ってなに?
認知症と社会体制 現状と将来への問題点 法整備、患者家族支援の現状と課題
渡辺 亮平
1
,
新井 哲明
1東京医科大学茨城医療センター メンタルヘルス科
キーワード:
家族
,
交通事故
,
自動車運転
,
専門職間人間関係
,
認知症
,
法律
,
有病率
,
保健医療制度改革
,
社会的支援
,
多機関医療協力システム
,
地域包括ケアシステム
Keyword:
Automobile Driving
,
Legislation as Topic
,
Interprofessional Relations
,
Multi-Institutional Systems
,
Accidents, Traffic
,
Family
,
Dementia
,
Prevalence
,
Health Care Reform
,
Social Support
pp.653-657
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2022195235
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<Headline>1 認知症支援に携わる医療者が知るべき社会制度面の主なトピックとして、高齢者の自動車運転、認知症高齢者の地域支援にかかわる社会制度、若年性認知症がある。2 高齢者の認知機能低下は交通事故の誘因となっており、近年では道路交通法による規制が強化されてきた。しかし、運転能力の判定過程には改善の余地が指摘されているほか、高齢運転者への支援のさらなる拡充も望まれている。3 2019年、「共生」と「予防」を両輪とする理念や基本的施策を掲げた認知症施策推進大綱がまとめられ、同年に認知症基本法案が議員立法で提出された。認知症関連施策をさらなる推進のため同法案の早期の成立が望まれている。4 若年性認知症者に対する支援の不足は大きな課題であり、認知症疾患医療センターにおける質の高い診断と診断後支援、就労・経済・社会参加など、若年性認知症者のニーズに合ったサービスの充実が求められる。
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