炎症性腸疾患-ファーストタッチから長期マネジメントまで
粘膜治癒
辛島 嘉彦
1
,
矢野 豊
,
平井 郁仁
,
松井 敏幸
1福岡大学医学部附属筑紫病院 消化器内科
キーワード:
Crohn病
,
炎症性腸疾患
,
大腸炎-潰瘍性
,
腸粘膜
,
胃腸内視鏡法
,
治癒
Keyword:
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Intestinal Mucosa
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Endoscopy, Gastrointestinal
pp.651-655
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019459
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近年,効果的な治療法の導入に伴って炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)の治療目標として臨床的寛解に加えて内視鏡的にも改善させること,すなわち粘膜治癒(mucosal healing:MH)の達成の重要性が指摘されてきている.MHの臨床的意義は良質な寛解維持や腸管手術率の低下など長期予後の改善として報告されており,治療目標に据えるのは妥当と考えられる.MHの厳密な定義は現在のところ明確ではなく,統一された基準は存在しない.今後は内視鏡的評価方法,評価時期の確立が課題である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015