一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 出血傾向を生じるその他の疾患の診断と治療
血管性紫斑病
早川 潤
1
,
伊藤 保彦
1日本医科大学 小児科
キーワード:
紫斑病-Schoenlein-Henoch
,
腎炎
,
腹痛
,
発疹
,
関節痛
Keyword:
Exanthema
,
Nephritis
,
Purpura, Schoenlein-Henoch
,
Abdominal Pain
,
Arthralgia
pp.271-274
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279916
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血管性紫斑病は慢性炎症性病変を基盤とする全身性疾患であるが,その侵される部位や臓器の違いからさまざまな病型に分類できる.本稿では2012年のChapel Hill会議で名称が改訂され,小児に好発であるIgA血管炎(旧名:Henoch-Schonlein紫斑病)を中心に解説する.IgA血管炎は紫斑,腹痛,関節腫脹・関節痛を主要徴候とし,ときに腎炎を併発する.腎合併症を伴わない場合は疼痛管理と安静のみで治癒するが,腎病変を認める場合は抗凝固療法あるいはアンジオテンシン変換酵素阻害薬を使用することもある.
©Nankodo Co., Ltd., 2014