一般内科外来でみる出血傾向 「ぶつけてないのにアザ!」にあわてない 輸血
血小板濃厚液と新鮮凍結血漿輸血の適応と副作用
上條 亜紀
1
1横浜市立大学附属病院 輸血・細胞治療部
キーワード:
血液凝固異常
,
血漿
,
血小板減少症
,
出血性疾患
,
血小板輸血
,
新鮮凍結血漿
Keyword:
Blood Coagulation Disorders
,
Hemorrhagic Disorders
,
Plasma
,
Plasma
,
Thrombocytopenia
,
Platelet Transfusion
pp.275-278
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014279917
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出血傾向は血小板の数的・質的異常と,凝固因子活性の低下により生じる.診断時には両者の評価が必須である.出血は,血管損傷によるbleedingと血管内皮細胞機能的低下によるoozingに分類され,輸血はoozingの予防に有効である.血小板輸血は,血小板>5万/μLでは原則不要で,慢性的な血小板減少患者では1~2万/μLで十分である.治療的血小板輸血時には,成人で10~20単位製剤をまず投与する.凝固異常には原則,相当する凝固因子製剤を使用するが,複合凝固因子補充や全血漿交換には新鮮凍結血漿(FFP)を使用する.凝固補正の初期投与量は10mL/kg程度とし,効果判定後追加する.
©Nankodo Co., Ltd., 2014