非専門医にもできる! リウマチ・膠原病診断 日常診療で膠原病を疑う症候
腹痛・下痢
上地 英司
1
1豊見城中央病院 腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
Behcet症候群
,
炎症性腸疾患
,
関節炎
,
下痢
,
エリテマトーデス-全身性
,
紫斑病-Schoenlein-Henoch
,
鑑別診断
,
腸炎
,
腹痛
,
腰痛
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Arthritis
,
Diagnosis, Differential
,
Diarrhea
,
Enterocolitis
,
Lupus Erythematosus, Systemic
,
Purpura, Schoenlein-Henoch
,
Abdominal Pain
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Low Back Pain
pp.225-229
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017162611
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消化器症状を主訴とした患者さんから膠原病を診断する場合,消化器系以外の病歴聴取と身体所見も確認することが第一歩となる.炎症性腸疾患関連関節症は末梢関節炎の特徴と軸関節炎の特徴的病歴である炎症性腰痛の確認が重要である.腸管型Behcet病の診断には,消化管内視鏡所見と併せて特徴的な粘膜・皮膚や眼所見が重要である.IgA血管炎は特徴的な経過を示す腹部症状と皮膚紫斑の診察が診断の糸口となる.ループス腸炎は全身性エリテマトーデス患者の腹痛においては鑑別診断として想起する.画像検査は有用であるが,とくに免疫抑制下の患者では感染性腸炎の除外診断をしっかり行わなければならない.
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