発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014039724
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81歳女。下痢をはじめ発熱と頭痛を認めて救急搬送された。所見では右下腹部から側腹部にかけ広範な圧痛が認められるものの筋性防御や項部硬直はなかった。一方、腹部CTでは上行結腸に広範な浮腫が認められたが、頭部CTでは異常はみられず、また心臓超音波でも異常は認められなかった。入院後、対処としてcefotaxime(CTX)による治療が行われたが解熱せず、血液培養を行なったところ、グラム陽性桿菌を検出、Listeria monocytogenesを分離同定して、本症例はリステリア菌による敗血症と診断された。そこで、抗菌薬をaminobenzyl penicilline(ABPC)に変更して2週間投与し、更にsulfamethoxazole trimetoprim(ST合剤)の7日間の内服で患者は退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013