震災医療-来るべき日への医療者としての対応
《慢性期に対応を要する病態》生活不活発病 災害時医療の新たな課題である「防げたはずの生活機能低下」
大川 弥生
1
1国立長寿医療研究センター研究所 生活機能賦活研究部
キーワード:
危険因子
,
疾病の発生
,
日常生活活動
,
健康状態
,
廃用症候群
,
災害医学
,
チェックリスト
,
国際生活機能分類
,
実態調査
,
東日本大震災
,
南三陸町
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Disease Outbreaks
,
Health Status
,
Risk Factors
,
Muscular Disorders, Atrophic
,
Disaster Medicine
,
Checklist
,
International Classification of Functioning, Disability and Health
pp.1020-1025
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013059512
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<ポイント>・今後の災害医療の新しい課題として、「防げたはずの生活機能低下(preventable disability)」の予防がある。本稿では生活機能低下の主要な原因である生活不活発病と、「特別な配慮が必要な人」について論じた。・東日本大震災を含め、災害時には生活不活発病による生活機能低下が同時多発するが、その機序や予防・改善の理解には、ICF(国際生活機能分類、WHO)の「相互作用的・統合モデル」に立つことが効果的である。・災害時の生活機能への取り組みの不十分さは、平常時の取り組みの不十分さの反映と考えるべきである。
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