震災医療-来るべき日への医療者としての対応
《急性期に対応を要する慢性疾患》在宅酸素療法
長島 広相
1
,
山内 広平
1岩手医科大学 医学部内科学講座呼吸器・アレルギー・膠原病内科分野
キーワード:
酸素吸入療法
,
肺疾患
,
医療的患者移送
,
在宅酸素療法
,
災害医学
,
緊急避難所
,
患者情報
,
東日本大震災
Keyword:
Lung Diseases
,
Oxygen Inhalation Therapy
,
Patient Transfer
,
Disaster Medicine
,
Emergency Shelter
pp.970-974
発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013059501
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<ポイント>・わが国における在宅酸素療法(HOT)患者はCOPD等の肺疾患の増加とともに今後も増加すると考えられる。・2011年の東日本大震災時には、HOT患者には多くの問題が生じた。電源や酸素ボンベを喪失した多くの患者は病院や公共施設に救護を求めた。酸素供給会社を中心にHOT患者の安否確認が精力的に行われ、迅速な対応が図られた。・今後の震災に備え、ボンベの安全な設置位置や停電への対応を確認すること、震災時の対応マニュアルを作成し、病院や酸素供給会社への連絡方法や移送手段を準備しておくことが必要と思われた。さらに行政機関によるHOT患者情報を震災時に活用できるようにすべきと考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2012