発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012264963
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66歳女。Behcet病の既往があり、約6年前より下腿の点状紅斑と肺の結節性陰影の出現・寛解を繰り返していたが、気管洗浄や肺生検では異常所見は認めず、自然軽快していた。今回、口内炎、下腿のかゆみを伴う小丘疹が出現し、WBCとCRPが上昇し、下腿の皮疹が拡大した。また、滲出性紅斑様皮疹の癒合を認め、胸部CTでは両側下肺野の胸膜に沿って腫瘤性病変を認めた。皮膚生検より、真皮上層に広範囲に帯状の核塵を伴う好中球主体の強い細胞浸潤とフィブリンの析出を認めたため、Sweet症候群と診断した。PSL 40mg開始で皮膚症状、炎症反応は著明に改善し、肺内の結節陰影も消失した。PSL 5mgまで減量、維持しているが再燃は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2012