特集 滲出性紅斑とその周辺
臨床例
多発性骨髄腫の治療中に発症しhistiocytoid Sweet syndromeと考えた症例
山口 明彦
1
,
寺村 和也
,
藤本 徳毅
,
木藤 克之
,
田中 俊宏
1滋賀医科大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Prednisolone
,
Sweet症候群
,
骨髄腫-多発性
,
鑑別診断
,
生検
,
多剤併用療法
,
薬疹
,
免疫組織化学
,
Difluprednate
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Eruptions
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunohistochemistry
,
Multiple Myeloma
,
Prednisolone
,
Sweet Syndrome
,
Difluprednate
pp.155-158
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014189105
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<症例のポイント>histiocytoid Sweet syndromeは2005年にRequenaらにより初めて報告されたSweet症候群の病理組織学的な亜型である。臨床症状はSweet症候群と差異がなく、真皮上層、中層に組織球様の単核球の炎症性浸潤を認める。浸潤細胞はCD68とMPOに染色され、未熟な骨髄細胞と考えられている。自験例では、多発性骨髄腫の治療中に頸部に浸潤性紅斑を認め、皮膚生検を施行したところ真皮浅層から中層にかけてびまん性に稠密な単核球の浸潤を認めた。報告例ではステロイド内服療法で速やかに消褪することが多く、自験例でもプレドニゾロン40mg/日を投与し数日で色素沈着を残して消褪を認めた。
Copyright© 2014 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.