胆膵疾患診療の最前線 難治疾患のよりよいマネジメントのために
胆膵画像診断の進歩 腹部超音波の有用性とその限界
八島 陽子
1
,
松川 美保
,
辻野 武
,
伊佐山 浩通
,
小池 和彦
,
小俣 政男
1日本赤十字社医療センター 消化器内科
キーワード:
超音波診断
,
膵臓疾患
,
胆道疾患
,
Perflubutane
,
超音波造影検査
Keyword:
Biliary Tract Diseases
,
Pancreatic Diseases
,
Ultrasonography
,
Perfluorobutane
pp.407-412
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011130044
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●腹部超音波検査は使えば使うほど理解が増し診断に役立つ便利な道具である。●腹部超音波の利点は、非侵襲性と簡便性である。●腹部超音波検査には、機械の問題(アーチファクトの存在と分解能の限界)、観察に死角があること、の2つの絶対的な問題がある。相対的には、術者依存性があげられる。機械の特徴と観察の死角をよく理解して、「聴診器代わり」として使いこなしたいものである。●超音波用造影剤ソナゾイドの登場により、血流評価が可能になった。腹部超音波の血流評価は他の画像診断装置よりも時間分解能に優れており、得られる情報は多いが、保険適用は肝腫瘍精査であるため、用いる場合は倫理委員会の承認を得る必要がある。
©Nankodo Co., Ltd., 2011