消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
内視鏡技術のNew Frontier 内視鏡を用いた消化管減圧術の進歩
前谷 容
1
1東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科
キーワード:
胃鏡法
,
胃疾患
,
胃造瘻術
,
減圧
,
十二指腸閉塞
,
ステント
,
大腸腫瘍
,
腸閉塞
,
鼻腔
,
外科的減圧
,
結腸疾患
,
イレウス管
Keyword:
Decompression
,
Colonic Diseases
,
Duodenal Obstruction
,
Gastroscopy
,
Gastrostomy
,
Intestinal Obstruction
,
Nasal Cavity
,
Stomach Diseases
,
Colorectal Neoplasms
,
Stents
,
Decompression, Surgical
pp.689-692
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003837
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経鼻的イレウス管は、経鼻内視鏡を用いることで短時間で容易に留置可能となった。経肛門的イレウス管は主として閉塞性大腸癌に対する術前一時的減圧処置として使われる。経皮内視鏡的胃瘻造設(PEG)は経腸栄養ルートだけでなく減圧目的でも有効な方法である。関連手技として胃空腸瘻(PEG-J)や直接空腸瘻造設術(D-PEJ)などがある。経皮経食道胃管挿入術(PTEG)はPEGが適応外となる腹水貯留例や胃全摘後にも行える有力な減圧法である。幽門・十二指腸閉塞に対するステント留置は減圧だけでなく食事摂取も可能となり患者のQOL改善が期待できる。閉塞性大腸癌に対するステント留置は、姑息的永久留置と術前減圧の2つの目的があり、迅速な効果発現が期待できる。
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