消化器内視鏡診療の進歩 パラダイムシフトへの胎動を覘きみる
新たな内視鏡は診療を変えるか 経鼻内視鏡
河合 隆
1
,
福澤 麻理
,
羽山 弥毅
,
杉本 弥子
,
酒井 義浩
,
森安 史典
1東京医科大学附属病院
キーワード:
Aspirin
,
Indigo Carmine
,
胃潰瘍
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
胃造瘻術
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
腺腫
,
蠕動
,
鼻腔
,
胆道ドレナージ
,
Lugol液
,
イレウス管
Keyword:
Adenoma
,
Aspirin
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoscopy
,
Gastroscopy
,
Gastrostomy
,
Indigo Carmine
,
Nasal Cavity
,
Peristalsis
,
Stomach Neoplasms
,
Stomach Ulcer
,
Lugol's Solution
pp.610-614
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011003825
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患者の苦痛が少なく、心肺機能に及ぼす影響も少ない経鼻内視鏡は、急速に普及している。しかしながら、スコープの各種機能は明らかに通常径経口内視鏡に劣るため、診断能の低下が危惧されている。対策として、(1)近接観察、(2)画像強調観察併用、(3)時間をかけることがあげられる。経鼻内視鏡のメリットとデメリットを十分に理解したうえで、内視鏡診断を行うことが重要である。一方、経鼻内視鏡ならでの検査法として、上部消化管粘膜傷害の機序解明、嚥下・食道機能の内視鏡的評価など新しい試みも広まりつつある。さらに応用として、PEG、イレウスチューブ挿入アシストなど多くの手技が行われている。
©Nankodo Co., Ltd., 2010