虚血性心疾患の最近の話題 虚血を見逃さない臨床から分子生物学まで
急性冠症候群の課題 重症急性心筋梗塞例での救命および脳保護から低体温療法の意義は
西 裕太郎
1
1聖路加国際病院 循環器内科
キーワード:
胃洗浄
,
救急医療サービス
,
心筋梗塞
,
心筋再灌流
,
心肺蘇生法
,
心停止
,
生存率
,
体外循環
,
低体温法
,
膀胱
,
予後
,
時間因子
,
静脈内投与
,
生理食塩水
,
急性冠動脈症候群
,
経皮的冠状動脈インターベンション
Keyword:
Urinary Bladder
,
Emergency Medical Services
,
Extracorporeal Circulation
,
Heart Arrest
,
Gastric Lavage
,
Hypothermia, Induced
,
Myocardial Infarction
,
Prognosis
,
Time Factors
,
Myocardial Reperfusion
,
Survival Rate
,
Cardiopulmonary Resuscitation
,
Acute Coronary Syndrome
,
Administration, Intravenous
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.414-420
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010305907
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重症心筋梗塞治療の課題は、重症ポンプ不全例と心肺停止蘇生後症例に対する治療である。BLS、AEDの普及に伴い、心肺停止蘇生後の患者は増加している。急性心筋梗塞に伴う心肺停止の蘇生後では再灌流療法の適応があるが、神経学的予後不良の場合もある。低体温療法は再灌流療法との併用を含め、心肺停止蘇生後の急性心筋梗塞患者の生命予後と神経学的予後を改善できる可能性がある。とくに4℃生理食塩水の点滴による早期導入は期待できる方法であるが、冷却方法、冷却温度、持続時間と復温方法、合併症管理などの標準化は今後の研究が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010