糸球体疾患 腎炎からネフローゼまで、最高の診療を目指して
糸球体疾患とCKD
松尾 清一
1
,
湯澤 由紀夫
,
今井 圓裕
,
丸山 彰一
,
佐藤 和一
,
伊藤 功
1名古屋大学 大学院医学系研究科腎臓内科学
キーワード:
加齢
,
血液透析
,
糸球体濾過率
,
タンパク尿
,
医療記録システム
,
慢性腎臓病
,
糸球体腎炎-慢性
Keyword:
Aging
,
Glomerular Filtration Rate
,
Renal Dialysis
,
Proteinuria
,
Medical Records Systems, Computerized
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.4-10
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010250355
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わが国では透析患者の数が多くかつ持続的に増加している。原因疾患として、糖尿病性腎症がもっとも多く、慢性糸球体腎炎がこれに次ぎ、これら2つで全体の3分の2を占める。いずれも病変の主座は糸球体にあり、糸球体疾患は透析導入の最大の原因となっている。糸球体疾患の正確な診断には腎生検が必須である。腎疾患総合レジストリーには5,700例以上の腎生検症例が登録され、分析が行われている。一方、慢性に経過する腎疾患はCKDという疾患概念でまとめられた。CKDの診断とステージ分類のためにはGFRと尿所見が必要である。GFRは血清クレアチニン値、年齢、性別から日本人のGFR推算式を用いて計算可能であり、普及が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2010