一般内科医のための腎疾患A to Z
国内外の腎臓病ガイドラインの現況
今井 圓裕
1
1中山寺いまいクリニック
キーワード:
高血圧
,
高コレステロール血症
,
糸球体濾過率
,
タンパク尿
,
EBM
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
慢性腎臓病
Keyword:
Hypercholesterolemia
,
Glomerular Filtration Rate
,
Hypertension
,
Proteinuria
,
Severity of Illness Index
,
Practice Guidelines as Topic
,
Evidence-Based Medicine
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.9-14
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014246653
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腎臓病に関するガイドラインは,米国腎臓財団が1997年に出版した透析療法のKDOQIガイドラインが最初である.その後CKDに関する国際的なガイドラインは,KDIGOによって出版されている.わが国では日本腎臓学会が2007年に「CKD診療ガイド」を,2009年に「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」を出版した.国際的な血圧ガイドラインの改訂により,CKD患者の降圧目標は140/90mmHg未満と上方修正された.「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013」では糖尿病あるいは尿蛋白陽性患者の場合には130/80mmHg未満であり,非糖尿病で尿蛋白陰性の場合のみ140/90mmHg未満である.CKD患者の脂質異常に関するガイドラインは推奨する治療の内容が異なっており,KDIGOは目標LDL値を決めず投与することを推奨する.わが国の「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン」ではLDL 120mg/dLを目標と治療することを推奨している.
©Nankodo Co., Ltd., 2014