一般内科医のための腎疾患A to Z 病期からみた腎臓病治療(CKDとAKI)
慢性腎臓病(CKD)治療の俯瞰図
上原 圭太
1
,
安田 隆
1聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
Creatinine
,
エナメル質透過性
,
糸球体濾過率
,
腎不全-慢性
,
タンパク尿
,
重症度指標
,
Cystatin C
,
慢性腎臓病
Keyword:
Dental Enamel Permeability
,
Creatinine
,
Glomerular Filtration Rate
,
Kidney Failure, Chronic
,
Proteinuria
,
Severity of Illness Index
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Cystatin C
pp.39-43
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014246659
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慢性腎臓病(CKD)患者では,尿検査と血液検査を行い尿蛋白量(g/gCr)や尿潜血の有無の評価とともに推定糸球体濾過量(eGFR)を求める.その際には筋肉量や栄養状態についても考慮し,血清Cr値(sCr)があてにならないと思われた場合はシスタチンC(Cys-C)による評価を行う.そして,eGFRと尿蛋白量で示されるCKD重症度に応じた管理を,必要に応じて専門医と連携して行う.CKDの初期の管理としては,メタボリックシンドロームに代表される肥満・高血圧症・脂質異常症・高血糖(糖尿病)の改善がとくに重要となる.その管理には医療スタッフと協力した患者への教育が有効である.高齢者ではRAS阻害薬による急性腎障害や高K血症についても十分に注意する必要があり(sick day rule),その点については患者のみでなく患者の家族などへも説明することが望まれる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014