呼吸器感染症2010 新たな脅威と必要な新知識
一般診療で見逃してはならないもの マイコプラズマ肺炎
吉田 耕一郎
1
,
小司 久志
,
二木 芳人
1昭和大学 医学部臨床感染症学
キーワード:
Minocycline
,
鑑別診断
,
注射
,
経口投与
,
肺炎-マイコプラズマ性
,
発生率
,
Clarithromycin
,
Telithromycin
,
粒子凝集法
Keyword:
Administration, Oral
,
Diagnosis, Differential
,
Injections
,
Minocycline
,
Pneumonia, Mycoplasma
,
Incidence
,
Clarithromycin
,
Telithromycin
pp.818-822
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010021269
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マイコプラズマは、市中肺炎の重要な原因菌の一つである。近年、国内の小児を中心にマクロライド系薬耐性マイコプラズマ肺炎が急増している。頑固な咳嗽や高熱と、白血球増加がないことが臨床上の特徴である。基礎疾患のない若年成人や学童に好発する。胸部X線写真では特徴的所見に乏しいが、CTでは気管支壁の肥厚、気管支周囲に強い浸潤影などの特徴がある。本症を疑った場合は、PPLO培地でも喀痰培養を行うことが重要である。マイコプラズマIgM抗体(迅速診断法)陰性で、本症を除外できない。治療にはマクロライド系薬、テトラサイクリン系薬、レスピラトリーキノロンなどが応用される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009