呼吸器感染症2010 新たな脅威と必要な新知識
一般診療で見逃してはならないもの レジオネラ肺炎
健山 正男
1
1琉球大学 大学院医学研究科感染病態制御学講座分子病態感染症学分野
キーワード:
Ciprofloxacin
,
Erythromycin
,
肺炎-レジオネラ
,
PCR法
,
喀痰
,
危険因子
,
注射
,
経口投与
,
有病率
,
Azithromycin
,
Clarithromycin
,
Pazufloxacin
,
Telithromycin
,
Levofloxacin
,
胸部CT
Keyword:
Administration, Oral
,
Ciprofloxacin
,
Erythromycin
,
Injections
,
Risk Factors
,
Sputum
,
Polymerase Chain Reaction
,
Prevalence
,
Clarithromycin
,
Azithromycin
,
Levofloxacin
,
Pazufloxacin
,
Telithromycin
pp.810-813
発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010021267
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レジオネラは細菌ではあるがほかの細菌にはないいくつかの特徴を有しており、レジオネラ肺炎を臨床的に疑う場合は本症の特徴を理解することが重要である。主な特徴として(1)グラム染色で鏡検できない、(2)通常の細菌性培地で培養できない、(3)βラクタム系薬、アミノ配当体薬、clindamycinなど通常の細菌性肺炎に有効な抗菌薬が無効である、(4)集団感染を引き起こす、(5)感染源が病院施設を含む人工水源が中心である。(6)宿主の危険因子が知られている、(7)急速に重症化し発症後早期に有効な抗菌薬が投与されなければ致命率が高くなる、などがあげられる。レジオネラ肺炎は早期治療が予後を左右するので、重症肺炎では常に鑑別にあげることが重要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009