肝癌撲滅最前線
発生抑止 肝癌発生抑止戦略 C型肝炎
吉田 晴彦
1
1東京大学 消化器内科
キーワード:
Ribavirin
,
肝炎-C型
,
肝細胞癌
,
コホート研究
,
多剤併用療法
,
腫瘍過程
,
Polyethylene Glycol-Interferons
Keyword:
Drug Therapy, Combination
,
Hepatitis C
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplastic Processes
,
Ribavirin
,
Cohort Studies
pp.656-660
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009341886
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わが国におけるHCV感染は、1950年代~1960年代に拡散のピークがあったと考えられる。このため現在、HCV感染者は高齢者が主体である。C型慢性肝炎に対する現在の標準治療はpeginterferon・ribavirin併用療法であるが、さらなる著効率向上のために新薬開発が続いている。抗ウイルス療法によりHCVが持続陰性化した場合に肝癌発生リスクが低下することは、エビデンスで示されている。高齢者でも肝線維化が進行している場合は、抗ウイルス療法のメリットが小さくない。わが国においては、副作用が少ない治療法の開発が必要であろう。
©Nankodo Co., Ltd., 2009