造血幹細胞移植の多様性に迫る 質の高い治癒を目指したアプローチ
造血幹細胞移植後合併症へのアプローチ 造血幹細胞移植後の女性のQOL対策
末岡 浩
1
1慶応義塾大学 医学部産科婦人科学教室
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
骨髄移植
,
生殖能力
,
生活の質
,
生殖細胞
,
不妊症-女性
,
放射線療法
,
卵巣疾患
,
女性の健康
,
造血幹細胞移植
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Fertility
,
Germ Cells
,
Infertility, Female
,
Ovarian Diseases
,
Quality of Life
,
Radiotherapy
,
Bone Marrow Transplantation
,
Women's Health
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
pp.310-315
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009299262
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悪性腫瘍に対する治療の発展と向上は、生命予後の改善をもたらし、疾患を克服できた患者は、その後の生活のquality of life(QOL)を求めるようになりつつある。化学療法および放射線療法は、正常な生殖細胞に対しては不可逆性の細胞障害を生じ、生殖能力や生殖臓器が産生している内分泌環境を退行、ないしは破壊にいたる結果となることが少なくない。その結果、女性は無排卵、無月経症、ホルモン欠落症状、腟閉鎖などの多様な症状を呈することも少なくない。挙児を希望する女性に対して、生殖細胞保存も多様なプランが用意されつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2009