発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009171902
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18歳女。下垂体腫大の精査目的で受診した。過多月経にて婦人科を受診した際、両側卵巣腫大と著明な甲状腺機能低下症を指摘されたが、自覚症状はなく、入院時のコルチゾールの日内リズムは正常であった。精査にてIGF-1は低値を示し、下垂体MRIでは視交叉圧排を伴う下垂体腫大を認め、甲状腺エコーでは甲状腺の全体的な萎縮と内部エコーレベルの不均一な低下がみられた。甲状腺機能低下症に伴う下垂体過形成を考えて、甲状腺ホルモン補充療法を開始したところ、甲状腺機能の正常化とともに卵巣と下垂体の腫大が縮小し、月経の正常化とIGF-1の上昇を認めた。現在もチラージンS 50μg/日で経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009