発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009171899
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66歳女。検診で便潜血陽性で、二次検査として下部消化管内視鏡検査を行ったところ、偶然、回腸末端に多発性の小ポリープが見つかった。生検にてfollicular lymphoma(FL)、gradeIと診断された。FDG-PET検査では、回腸末端部に集積の亢進を認めたが、上部消化管内視鏡、小腸造影、血液検査、骨髄検査に異常所見はなかった。完全切除可能と考えて回盲部切除術を行った。病変は回腸末端25cmの範囲に認められ、リンパ腫細胞は粘膜層だけでなく粘膜下層と局所リンパ節にも及んでおり、FL、gradeI、臨床病期IIEと診断した。術後はrituximab(週1回計4回)の投与を追加し、術後6ヵ月のFDG-PET検査で異常集積は認めず、その後2年間再発を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009