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特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅰ.腫瘍,腫瘍様病変
リンパ増殖性病変
【Note】Multiple lymphomatous polyposis
Multiple lymphomatous polyposis
柴田 喜明
1
,
山東 憲央
1
,
四宮 航
1
,
伊藤 雄二
2
,
小泉 浩一
1
Yoshiaki Shibata
1
,
Norihisa Santo
1
,
Wataru Shinomiya
1
,
Yuji Ito
2
,
Koichi Koizumi
1
1東京都立多摩北部医療センター消化器内科
2東京都立多摩北部医療センター病理診断科
キーワード:
MLP
,
MALTリンパ腫
,
回腸
Keyword:
MLP
,
MALTリンパ腫
,
回腸
pp.482-483
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001321
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疾患の概要
Multiple lymphomatous polyposis (MLP)型悪性リンパ腫はCornesによって提唱された,消化管にリンパ組織の腫瘍性増殖からなるポリープが多発した稀な疾患である1)。当初は消化管原発と定義されていたが,最近ではリンパ節など全身からの浸潤が疑われる場合も含め,形態によりMLPと称することが一般的である。小腸を含む腸管悪性リンパ腫は多様な形態を呈するが,本邦では中村らが提唱した五つの形態分類(隆起型・潰瘍型・MLP型・びまん型・混合型)が頻用されている2)。そのなかでMLP型は5~10%と稀な形態であり,好発年齢は50~60歳台で,男性に多い。発生部位は終末回腸を含むことが多いが,小腸に限局せず胃から大腸に至るまで広範囲に及ぶ。
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