腸管悪性リンパ腫
臨床 消化管原発follicular lymphomaの診断と治療 自験例の解析と文献的考察
品川 慶
1
,
北台 靖彦
,
弓削 亮
,
斧山 美恵子
,
岡 志郎
,
田中 信治
,
茶山 一彰
1広島大学病院 内視鏡診療科
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍進行度
,
消化器腫瘍
,
消化器系内視鏡法
,
リンパ腫-濾胞性
,
治療成績
,
Rituximab
,
待機療法
,
CHOP Protocol
Keyword:
Rituximab
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Digestive System Neoplasms
,
Lymphoma, Follicular
,
Neoplasm Staging
,
Endoscopy, Digestive System
,
Treatment Outcome
,
Watchful Waiting
,
VAP-cyclo Protocol
pp.253-259
発行日 2015年5月20日
Published Date 2015/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015241478
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2001年1月~2013年9月までに当院を受診した消化管原発follicular lymphoma(FL)患者のうち,当院で治療を行い,1年以上経過観察を行った31例を対象に臨床病理学的特徴並びに治療成績について解析した.また,診断・治療ストラテジーについて最新の知見を交えて概説した.消化管原発FLの多くは無症候性であり,発見契機として上部消化管内視鏡検査が多くを占める.十二指腸乳頭周囲に白色顆粒状病変の集簇を認めた場合には,正確な診断のための質の高い生検はもちろん,病理医とのコミュニケーションが重要である.またFL病変は空腸・回腸にも多発することが多く,また,骨髄浸潤も時に検出されることがあるため,小腸内視鏡検査や骨髄検査が必須である.低腫瘍量の消化管原発FLに対する標準治療は確立しておらず,さらなるエビデンスの集積が待たれるところである.
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