肺癌生存期間延長の謎 今何が起こっている?
非小細胞肺癌の標準治療と今後の展望 非小細胞肺癌の術後補助化学療法
斉藤 春洋
1
,
坪井 正博
,
山田 耕三
,
中山 治彦
1神奈川県立がんセンター 呼吸器科
キーワード:
Carboplatin
,
Cisplatin
,
肺癌-非小細胞
,
Paclitaxel
,
アジュバント化学療法
,
ランダム化比較試験
,
メタアナリシス
,
Vinorelbine
,
Tegafur-Uracil
Keyword:
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Cisplatin
,
Meta-Analysis as Topic
,
Carboplatin
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Paclitaxel
,
Vinorelbine
pp.275-279
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009125132
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非小細胞肺癌(NSCLC)の術後補助化学療法に関しては、1995年のメタアナリシス以来、大規模な無作為比較試験が行われてきた。術後病期I~III期を対象に、cisplatin(CDDP)併用化学療法の有用性が検討され、サンプルサイズ300例以上の大規模試験として、ALPI、BLT、IALT、JBR.10、ANITAなどの報告がある。これらのメタアナリシスであるLACEにより、II~III期におけるCDDP+vinorelbine(VNR)による術後補助化学療法の有用性が確認され、標準治療として確立された。IB期においては、日本で行われたJLCRGによる大規模無作為比較試験により、術後2年間のtegafur・uracil配合(UFT)内服の有用性が認められ、メタアナリシスにおいてもUFTの有用性が確認された。現状のわが国の術後補助化学療法においては、IB期に対しては術後2年間のUFT内服治療、II期およびIII期に対しては、CDDP+VNR、carboplatin(CBDCA)+paclitaxel(TXL)などのプラチナ併用化学療法を4コース実施することがコンセンサスである。
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