肺癌生存期間延長の謎 今何が起こっている?
非小細胞肺癌の標準治療と今後の展望 局所進行非小細胞肺癌における放射線化学療法
瀬戸 貴司
1
,
佐々木 智成
1国立病院九州がんセンター 統括診療部
キーワード:
Carboplatin
,
Cisplatin
,
肺癌-非小細胞
,
Paclitaxel
,
Irinotecan
,
TS-1
,
放射線化学療法
Keyword:
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Cisplatin
,
Carboplatin
,
Paclitaxel
,
Chemoradiotherapy
,
Irinotecan
pp.267-270
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009125130
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局所進行非小細胞肺癌は、胸部放射線照射とcisplatinを含む化学療法が同時併用されることで、生存率が向上する。病期診断モダリティーの向上により、遠隔転移例が除外されるようになった。手術適応と考えられていたN2症例が胸部放射線化学療法の適応とされるようになった。シミュレーター装置、照射機器の技術革新に伴い、精度の高い胸部放射線療法が可能になった。第三世代抗癌薬の中には放射線の有害事象を増強させる薬剤が多いが、進行期肺癌に用いる用量でのcisplatinや、胸部放射線治療と併用できる薬剤も出てきた。今後は上皮成長因子受容体抗体など、分子標的薬剤を追加投与することで、生存率の向上が期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2009