脂質異常症 基本を踏まえた実践
心血管リスクをどのように評価するか
上島 弘嗣
1
1滋賀医科大学 社会医学講座公衆衛生学
キーワード:
Cholesterol
,
冠動脈疾患
,
危険因子
,
コホート研究
,
死亡率
,
心筋梗塞
,
心臓血管疾患
,
リスク評価
,
脳卒中
,
生活指導
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Cholesterol
,
Coronary Disease
,
Myocardial Infarction
,
Mortality
,
Risk Factors
,
Cohort Studies
,
Risk Assessment
,
Stroke
pp.5-11
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009072531
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わが国の循環器疾患の特徴は、脳卒中が多く心筋梗塞の少ないことであった。現在もこの特徴は続いている。NIPPON DATA80のリスク評価チャートは、日本人のランダムサンプル約1万人の19年間の追跡調査より作成された。チャートは、リスクに基づいて10年以内の冠動脈疾患(心筋梗塞)、脳卒中、総循環器疾患等の死亡確率が6段階(0.5%未満が最低、10%以上が最高区分)で色分けされている。心筋梗塞リスク評価チャートでは、年齢以外に、血圧、喫煙、糖尿病、血清総コレステロールが冠動脈死亡危険度を上昇させている。脳卒中リスク評価チャートでは、血清総コレステロール値は脳卒中死亡のリスクとなっていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009