感染症の治療 抗菌薬を使いこなそう
日常的な診療における抗菌薬の使い方 エンピリックな抗菌薬の使い方と落とし穴 慢性気管支炎の治療における抗菌薬
山口 敏行
1
1埼玉医科大学 医学部感染症科・感染制御科
キーワード:
Moraxella (Branhamella) catarrhalis
,
Carbapenems
,
Haemophilus influenzae
,
Klebsiella
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Staphylococcus aureus
,
Streptococcus pneumoniae
,
抗感染剤
,
経口投与
,
肺疾患-閉塞性
,
治療成績
,
Fluoroquinolones
,
気管支炎-慢性
,
注射剤
Keyword:
Administration, Oral
,
Moraxella (Branhamella) catarrhalis
,
Anti-Infective Agents
,
Haemophilus influenzae
,
Klebsiella
,
Lung Diseases, Obstructive
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Staphylococcus aureus
,
Streptococcus pneumoniae
,
Carbapenems
,
Treatment Outcome
,
Fluoroquinolones
,
Bronchitis, Chronic
pp.859-863
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008377905
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慢性気管支炎は「2年以上連続して少なくとも冬期は3ヵ月以上、毎日咳・痰等の症状を認めるもの、ただし気管支拡張症や肺結核などの気道系の器質的障害や心疾患によるものを除く」と定義されるが、近年COPDの一部としても認識されるようになった。原因微生物としてインフルエンザ菌、肺炎球菌、Moraxella catarrhalisが重要で、緑膿菌は慢性持続感染の原因菌として問題となる。また、マイコプラズマやクラミジアおよびウイルスの関与も重要である。エンピリック治療には経口薬のレスピラトリーキノロンおよび注射薬のカルバペネム系薬が有用であるが、可能であれば培養結果が判明次第、狭域スペクトルの薬剤への変更を考慮する。
©Nankodo Co., Ltd., 2008