糖尿病マネージメントup-to-date
合併症の診断と治療 急性合併症(意識障害・昏睡)
石田 均
1
1杏林大学 医学部第三内科
キーワード:
Insulin
,
糖尿病性ケトアシドーシス
,
Potassium
,
意識障害
,
昏睡-高血糖高浸透圧性
,
輸液療法
Keyword:
Consciousness Disorders
,
Hyperglycemic Hyperosmolar Nonketotic Coma
,
Insulin
,
Potassium
,
Diabetic Ketoacidosis
pp.69-73
発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008078757
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糖尿病に認められる、重篤かつ急性の代謝障害に基づく意識障害や昏睡は、主に糖尿病ケトアシドーシスや高血糖性高浸透圧昏睡で生じる。ただし意識障害の程度は、意識清明の場合から意識混濁、そして昏睡にいたる場合とさまざまである。これらの急性合併症に対する最善の策は、とにかく発症を未然に防ぐことであり、そして発症後には基礎にある疾患を見逃さないことである。非定型的な経過を示し、しかし糖尿病の存在が未知な場合には誤診を招くことが多いので、細心の注意が必要である。日頃からの生活の情報を得るためのコミュニケーションがもっとも大事であり、医師とコメディカルスタッフによる患者教育や連携プレーの良し悪しが、患者の予後を決定することを肝に銘じるべきである。
©Nankodo Co., Ltd., 2008