その輸液、間違っていませんか?-輸液のコントラバシーとピットフォール
《電解質輸液のコントラバシー・ピットフォール》高血糖患者
長浜 正彦
1
1聖路加国際病院 腎臓内科
キーワード:
Insulin
,
糖尿病性ケトアシドーシス
,
Potassium
,
高血糖症
,
重炭酸塩
,
電解質
,
輸液療法
,
リン
,
高浸透圧症候群
Keyword:
Bicarbonates
,
Electrolytes
,
Hyperglycemia
,
Insulin
,
Potassium
,
Phosphorus
,
Diabetic Ketoacidosis
pp.245-249
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012143521
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・●糖尿病性ケトアシドーシスと高浸透圧性高血糖状態に共通する病態は、インスリンの絶対的欠乏ないし相対的作用不足と(血管内)脱水である。●初期治療として優先すべきはインスリン投与でなく、十分な輸液と電解質補正である。●輸液は血圧をはじめとする循環動態、脱水の程度、血清K濃度によって決定し、必要に応じて変更する。●インスリン投与は少量持続静注が基本であり、低K血症に注意して行う。●治療のゴールは高浸透圧性高血糖状態が高血糖・脱水の補正であるのに対し、糖尿病性ケトアシドーシスではケトアシドーシスの消失である。●原則としてリン補充法、重炭酸塩補充は行わない。
©Nankodo Co., Ltd., 2012