発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006268934
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
糖尿病患者に糖質を含む輸液を行う際には,インスリンスライディングスケールを併用することが望ましい.糖尿病性ケトアシドーシス・高血糖高浸透圧症候群では,大量の補液による脱水の改善とインスリンの投与を行う.過度の血糖低下は,脳浮腫を惹起する可能性がある.高浸透圧による横紋筋融解症に注意し,十分に利尿を図る.乳酸アシドーシスは死亡率50%と致死率が高く,ビグアナイド薬使用例では造影剤使用,手術,感染症合併の際は注意を要する.安易なアシドーシスの補正は肺水腫,rebound alkalosisを引き起こす.糖尿病患者ではIV型尿細管性アシドーシスを合併しやすく,アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI),アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)による同様の病態も起こりうる
©Nankodo Co., Ltd., 2006