B型肝炎の新たな治療展開
B型肝炎の治療戦略 Entecavir hydrate
今関 文夫
1
1千葉大学 大学院医学研究院腫瘍内科
キーワード:
肝炎-B型
,
Lamivudine
,
診療ガイドライン
,
Entecavir
,
ウイルス薬剤耐性
Keyword:
Hepatitis B
,
Practice Guidelines as Topic
,
Lamivudine
,
Drug Resistance, Viral
,
Entecavir
pp.683-687
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007346152
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entecavir(ETV)はデオキシグアノシンの誘導体で、B型慢性肝炎に対する治療薬として三番目に認可された核酸誘導体である。ETVはlamivudine(LVD),adefovir(ADV)よりも強い抗ウイルス効果を有する。核酸誘導体未治療例に対するETV 0.5mg/day投与はLVD 100mg/dayよりも強い抗ウイルス効果を示し安全性も良好であった。LVD不応例に対してもETV 1mg/day投与の有効性が示されたが、核酸誘導体未治療例に比べ高率にETV耐性ウイルスの出現が報告されている。核酸誘導体未治療例に対する耐性ウイルスの出現率は、LVD,ADVに比べETVがもっとも低く、今後第一選択の薬として使用すべきと考えられる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007