発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007209486
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61歳男。患者は両下肢にしびれ感が出現し、徐々にこれが強くなった。歩行困難となり、長距離の歩行の際は杖を使用するようになった。その後、しびれ感は両上肢にも広がり、四肢遠位の筋力低下を強く認めるようになった。軸索型神経障害が主体と考え、外来にてビタミンB12およびビタミンEの内服療法を開始したが、症状は改善しなかった。そこで、ビタミンB1が低値であったことから、経静脈的に投与したところ、筋力はゆっくりと改善を認めるようになった。以後、経口投与を継続して退院となり、近医にてリハビリテーションを施行した結果、退院3ヵ月後の受診の際には、患者は杖による歩行が15m前後ほど可能となった。また、しびれ感は、自覚的に軽度となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007