発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195270
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46歳女。当科受診の1年前に高血圧を指摘された。同時期より頭痛、動悸、顔面の熱感などを自覚するようになり、徐々に症状が増強するため当科受診した。腹部エコーとCTで左副腎に腫瘍を認め、精査・加療目的に入院となった。内分泌学的検査、MRI検査、シンチグラフィ検査などの所見から鑑別疾患として非機能性副腎皮質腺腫、副腎皮質癌、褐色細胞腫を考えた。腫瘍のサイズ(MRI上10×7cm)から手術適応と判断して摘出術を施行し、病理組織学的にadrenocortical oncocytoma(以下AO)と診断した。術前みられた症状は手術後軽快した。本例の画像・組織所見はこれまでに報告されているAOの所見とは異なっており、AOに副腎髄質由来の細胞を含んだ混合腫瘍である可能性が示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007